いつもいいお茶 お茶の老舗 月香園

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月香園 お茶コラム

茶道具について

急須、茶筅といった、お茶を入れる際の道具についての豆知識や
選び方のこつについてご紹介いたします。

<お茶と道具>

お茶を飲むにはお茶碗や湯呑みが必要ですし
お茶を煎れるには急須が必要です。
また、抹茶を点てるにはさまざまな道具が必要で
それぞれの道具にルールとマナーがあったりします。

このコーナーでは、そんな切っても切れない関係にある
お茶と茶道具についてお話しようと思います。

<急須選びのポイント>

お茶を煎れるときに必要な急須。
実はこれにも選ぶときのポイントがあったりします。

まず有名な産地としては愛知県の常滑(とこなめ)が挙げられます。
鉄分を多く含んだ朱泥(しゅでい)で作られる常滑焼は
土中の鉄分がお茶の渋味成分であるタンニンと反応して
渋味をまろやかにしてくれるほか、
使えば使うほど「味」が出てくるという特徴があります。

選ぶ際の第一のポイントは急須の中の茶漉しの材質です。
中の網が陶器製なら(掃除はしにくいですが)茶の味を損なわず
おいしいお茶が楽しめます。
金属製の茶漉しは掃除はしやすいのですが、
どうしても金属の味がお茶についてしまいますので
できればチタンやステンレスなどの
お茶の味に影響を与えにくい材質のものを選ぶようにしてください。

さらに茶漉しの形状も大きなポイントになります。
急須の注ぎ口のところについているものならいいのですが
急須の上からはめ込むかご状のものですと
急須の中で茶葉の対流が起こりにくく、
お茶の濃さや味に影響が出てしまいます。

掃除のしやすさとお茶の味が反比例してしまうのが
少し難しい気がしますが、最近はお手入れがしやすい
陶器製の茶漉しつきの商品もございますので
お店でお気軽に販売員までお問い合わせください。

<玉露を楽しむために>

玉露を楽しむためにはそれなりの準備が必要、というのは
お茶のおいしい煎れ方」で触れさせていただきましたが、
ここではもう一歩踏み込んで
玉露を煎れるための本式の道具と煎れ方をご紹介します。

まず急須は常滑焼の小さめのものを。
こちらを熱湯で暖めたあと、中のお湯を捨てよく拭き
少し多いかな?と思うくらい茶葉を入れます。

一方、沸騰させたお湯を湯ざましに入れ、
両手で持てるくらいの温度まで冷まします。
だいたい5分から10分は確実に必要であるように思います。

小さめの玉露用の湯呑みを用意し
これもお湯で温めてから中のお湯を捨てよく拭きます。
お茶の緑を楽しむため、湯呑みの色は白磁が適しているように思います。

湯ざましのお湯を急須に注ぎ
3分から5分かけてじっくりと抽出していきます。
抽出されたお茶の一滴一滴を大切に湯呑みに注ぎ
舌の上で転がすように味わいます。

中国の工夫茶用の道具(下で詳述)で煎れても楽しめます。
その場合は茶海を湯ざましに使うと良いでしょう。

<中国茶の道具>

続いては中国の工夫(クンフー)茶について。
「工夫茶」は香りを楽しむ中国茶に適した煎れ方のことです。
(烏龍茶などの青茶で一般的な方法です)

必要な道具は茶壷(小さめの急須)、茶盤(溝の開いたふたを持つ箱)
聞香杯(びんこうはい。香りを味わうための容器)、茶杯、
茶托(ちゃたく。杯を乗せるコースター)、茶匙、
茶海(ちゃかい。茶の濃さを均等にするためにお茶を一旦プールする容器)。

道具の説明を兼ねて、煎れ方を簡単に説明すると
まずは茶盤に茶壷をのせ、茶壷に熱湯を注いでよく暖めます。
中のお湯を捨て、茶葉を茶壷の底が見えなくなって小山が出来るくらい
(日本茶に慣れた身には入れすぎに感じるくらい)入れて、
沸騰したお湯を高い位置から勢いよく
茶壷一杯に注ぎます。それからふたをして1分強待ちます。
待っている間も熱湯を茶壷の上から注ぎ、
茶壷や中のお茶の温度が下がらないようにします。
(上から注いだお湯は、茶盤の中に溜まるようになっています)

お茶が出たら茶壷のふたを押さえながら茶海に一気にあけ、
聞香杯に注ぎ分けます。聞香杯の上に茶杯を重ねてひっくり返し
聞香杯から茶杯にお茶を移したあと、
聞香杯に残ったお茶の香りを楽しみます。
そして茶杯でお茶の味と香りを楽しんだ後、
再度聞香杯に残った香りを楽しみます。

日本のお茶と決定的に違うのは「香り」を楽しむ
「聞香杯」の存在でしょうか。
聞香杯の中に鼻を突っ込む感じで香りを味わうのが中国茶のマナーです。

中国茶の煎れ方には他にも
ふた付きの大きめの茶碗に直接茶葉を入れてお湯を注ぎ
そこから注ぎ分けたり直接ふたをずらして飲む「蓋碗」や
中の茶葉が見えるように背の高い耐熱ガラスのコップ
(形状としてはシャンパングラスなどが適しています)に茶葉を入れて
お湯を注いで飲むという方法もございます。
(ガラスのコップを使う方法は、工芸茶や緑茶に適しています)

ちなみに中国の茶壷も日本の急須と同じく
朱泥の素焼きのものが茶の味を高め、使い込むことに味が出ると
人気がありますが、その吸水性からか
煎れるお茶を一つの茶壷につき一種類にしないと、
他のお茶の香りが混ざってしまい味を損なうことになりますので
ご使用の際はご注意ください。
(磁器の茶道具を選べば香りが移ることはなくなります)

<茶道の必須アイテム・茶筅について>

抹茶を点てるときの必須アイテム、茶筅(ちゃせん)について。
茶道具を扱うお店に行くと何種類も並んでおり
少しわかりにくい点がありますので簡単にご説明いたします。

茶筅を作る原料の竹については茶道の流派によって決められています
(表千家は煤竹、裏千家は白竹を主に使うようです)
しかし、穂先の本数に関しては特に決まりはないそうです。
煤竹というのは旧家の茅葺(かやぶき)屋根に使われていた竹が
いろりの煙で燻されて煤けたものを指し、
枯れた味わいを持つ素材であるといえます。
(笙(しょう)などの和楽器の原材料にもなる素材です)
白竹は乾燥させた竹の皮を剥いだもので、
どことなく清らかさを感じさせる素材であると言えるでしょう。

穂先の種類としては、
大荒穂→中荒穂→常穂→数穂→八十本立→百本立→百二十本立
という順番で穂先が多く、細くなっていきます。
一般には濃茶には少ない穂数のものを、
薄茶には多い穂数のものを用いるようです。
穂数が多いものほど長持ちはしませんが、
クリーミーで飲みやすい抹茶に仕上がります。

特に師について茶道を習っているわけではなく、
個人でちょっと抹茶を飲んでみたいという場合は
煤竹のものは耐久力に若干の不安があるので
(しかも原料がいまとなっては希少で高価なため)
白竹の数穂〜百本立あたりを一本買っておけば良いと思います。

流派に関わらず、茶筅は竹製のものなので
使っているうちに折れたりカビたりする消耗品です。
折れたら先を切ってざるなどの掃除に使ったりするのも良いでしょう。

<紅茶が跳ねるティーポット>

続いては紅茶でもっとも重要な茶道具・ティーポットについて。
ティーポット選びで重要なのは、
中で対流を起こして茶葉を動かす「ジャンピング」を起こすこと。
この「ジャンピング」が起こることで茶葉の成分が溶け出します。

この「ジャンピング」を起こすためには
沸かしたての熱湯で煎れることに加え
(お湯の中の酸素量が重要になるので、
沸かしすぎて酸素が抜けたお湯は駄目)
ポットが対流を起こしやすい形状をしていることが必要。
丸く膨らみがある形が一番適しているといえます。
また、対流を起こしやすくするには入れるお茶の量に合わせたサイズの
ティーポットを選ぶことが重要になります。
(大体何人分のお茶を入れるのか、お店の方とご相談を。)

あとは葉と熱湯を入れて、保温カバーをつけて
だいたい2〜3分蒸らせばおいしい紅茶の出来上がりです。

ほとんどのティーポットには(日本の急須と違い)茶漉しはついていないので
注ぎ入れるときに茶漉しを通すような形になります。

<お茶をおいしくするために>

以上、お茶と道具の関係について駆け足でご紹介して参りましたが
どれもお茶を「おいしく飲む」ための工夫の産物であることは
お分かりいただけたのではないかな、と思います。

これからお茶を飲まれるときは、日頃使っている茶道具にも
関心をもっていただけるとうれしいです。

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